記事: mowl® ジュニアチーム「mowl Youth Ambassador」に、井上 海 が加入

mowl® ジュニアチーム「mowl Youth Ambassador」に、井上 海 が加入
この度、mowl®のジュニアチーム「mowl Youth Ambassador」に、井上 海(Kai Inoue)が加入しました。
mowl Osakaで出会い、その成長を見てきた私たちは、海くんの技術を吸収する力や挑戦する姿勢、仲間との関わり方に惹かれてきました。今回声をかけたのは、現在の大会成績だけではなく、これから一緒に成長していきたいと感じたからです。
mowl Youth Ambassador
mowl Youth Ambassadorは、若手選手の育成・サポートを目的として2025年に設立した、18歳以下を対象とするジュニアチームです。横地 海斗選手に続き、海くんは2人目のメンバーとなります。
大会成績に加え、人柄や好奇心、これからの可能性も大切にしています。まずはヨーヨーを楽しみ、たくさんの仲間と出会うこと。そのつながりが、いつか日本を越えて、さまざまな国や文化に触れるきっかけになってほしいと考えています。
一度離れたヨーヨーを、もう一度
海くんが最初にヨーヨーに触れたのは、小学1年生の頃。昔のおもちゃで遊ぶ授業で、木のコマやけん玉と一緒に手にした木製のヨーヨーでした。
小学3年生の頃、ヨーヨーのショート動画を見て、現代のヨーヨーを知ります。自分が知っていた木のおもちゃとは違う動きに驚き、興味を持ちました。
初めて買ったのは、金属製の引き戻しタイプのヨーヨー。スリーパーが少しできるくらいで、ブランコもできなかったそうです。周りにヨーヨーをする子がおらず、すぐに飽きてしまいました。
再開したのは小学6年生の春です。同級生にヨーヨーをする友達がいて、トラピーズやローラーコースターを見せてくれました。さらに、隣の学年の担任の先生もヨーヨープレイヤー。先生がクラスの子たちにヨーヨーを貸して遊ばせているのを見て、「こんなのあったな、もう一回やりたいな」と思ったそうです。その先生は最近、海くんが出場した大会にも見に来てくれました。
「ヨーヨーをやっている人が身近にたくさんいたので、あまりやめようとは思いませんでした」。動画で覚えた技を友達と練習し、分からないところを教えてもらう。ヨーヨーが、人と一緒に楽しむものになっていきました。
mowl Osakaでの出会い
mowlとの接点も、身近なところにありました。学校の先生がmowlのヨーヨーを使っていたこと。技を覚えるために何度も見ていた徳島アランさんのYouTubeの動画でも、mowl製品が使われていたこと。
そして、近所で開かれたヨーヨーパフォーマンス。演じていたのは、当時mowl Ambassadorとして活動していた井谷 颯杜選手でした。見に行った時点では知りませんでしたが、その時にmowl Osakaのことを教わり、海くんはお母さまの運転で、愛知県から大阪へ遊びに来てくれました。「大阪ならギリギリ行ける距離だと思いました」。
最初は、一度行ったらしばらく行かないだろうと思っていたそうです。それでも、mowl Osakaには、また会いたい仲間や定期的なイベントがありました。Weekend Skill Studioにも参加し、月に1〜2回ほど顔を見せてくれる時期もありました。
初めて手にしたmowl製品は、ヨーヨーショップNESTで見つけた中古のAerodynex 6061(Dark Mocha)。まず色に惹かれ、調べてみると、あの日パフォーマンスを見た井谷 颯杜選手のシグネチャーモデルだと分かったそうです。

当時のmowl Osakaでは、ヨーヨーを振りながら、そこにいる人たちとの時間を楽しむ海くんの姿が印象に残っています。年下の子とも遊び、年上のプレイヤーにも自分から話しかける。
「急に上手くなった」の、その間に
大きな変化を感じたのは、2025年の夏を過ぎた頃でした。1か月の海外出張から戻ったmowl代表の奥山 瑛二が、久しぶりに海くんのヨーヨーを見ると、手さばきや難しい技へ向かう姿勢が変わっていたといいます。ヨーヨーを振る表情にも、自信が感じられました。
一方、本人には、急に上手くなったという感覚はないそうです。夏休みの練習時間は、平均すると1日1〜2時間ほど。一番の理由を聞くと、「練習会に毎週行っていたこと」を挙げてくれました。
練習会で見ていたのは、完成したトリックだけではありません。上手い選手がどんな準備運動をし、スーサイドキャッチのような動きをどう繰り返し練習しているのか。直接話すことは少なくても、練習の仕方そのものを観察していました。交流のある選手がフリースタイルの構成をつくる過程を、見せてもらったこともあります。
特に影響を受けたのが、横地 海斗選手です。横地選手からは、今使っている加点系の技の多くを教わり、その中から自分に合うものを選んで構成に入れています。横地選手のヨーヨーのコントロールや体幹の強さも、見習いたいところです。
mowl Osakaは、海くんにとって「練習場というと少し固いですが、気軽に行けるトレーニング場みたいな」場所。大会前に練習をしたり、ヨーヨーやストリングを試したり、普通に遊びに来たり。外からは突然に見えた変化の間にも、本人が見て、試して、繰り返してきた時間がありました。
久代 健太選手が見ていた、伸びる理由
早くから奥山に「この子は絶対伸びる」と話していたのが、mowl Ambassadorの久代 健太選手です。
印象に残っているのは、海くんがホリゾンタルショルダーホップを覚えた頃。久代選手によると、上級者でも飛距離を伸ばすのが難しい技を、短いヨーヨー歴ながらきれいに決めていたといいます。難易度やリスクの高いトリックにも堂々と向かう姿を、こう表現しています。
「恐怖心が無いスケーターの様なオーラを感じました。」
久代 健太
海くん自身も、自分の強みをこう話します。「難しい技や、失敗すると痛い技でも、あまり怖がらずに挑戦できることです。もちろん痛いのは嫌ですが、決まるまでは練習します」。
もう一つ、久代選手が挙げたのは「ヨーヨーオタクな点」。過去から現在までのプレイヤーやヨーヨーを調べ、自分で動画を見て技を習得する。教えてもらうのを待つのではなく、なりたいプレイヤーに向かって自分から動く姿を見ていました。
2025年の全日本ジュニアヨーヨー選手権大会(JJ25)へ向けた練習では、新しい技を増やすことに加えて、反復にも集中するようになりました。久代選手は、その頃からコントロールが大きく伸び、ステージの使い方にも変化が表れたと振り返ります。海くん自身も、JJ25に向けて構成をつくる中で「明らかに手数が増えました」と話しています。
ただ、久代選手には、一方的に教えていたという感覚はありません。同じプレイヤーとして一緒にヨーヨーをしていて、海くんには最初から自分のやりたいことがあったといいます。
初めてのJJから、世界大会へ
2025年12月、海くんはJJ25に初めて出場しました。本人いわく「ずっと緊張していました」。調整ルームでは決まっていた技が、本番では想像以上に決まりませんでした。それでも当時は順位を強く意識していなかったため、悔しさはそれほどなかったそうです。この時、手にしていたのはM Wideの開発プロトタイプでした。
2025年の全日本ジュニアヨーヨー選手権大会(JJ25)でのフリースタイル
2026年の世界大会、World Yo-Yo Contest 2026(WYYC2026)では、気持ちが変わっていました。ジュニア部門の予選は、通過するつもりで構成を組んで臨んだ舞台。結果は68名中20位で、決勝に進める16位には届きませんでした。
「通過できなかったのは本当に悔しかったです」。会場の湿度や手汗でストリングの状態が変わり、普段どおりに技を決める難しさも感じました。
一方で、世界の同年代の選手たちからは、大きな刺激を受けました。特に印象に残ったのは、ヨーヨーの動かし方。Keiran Cooper選手をはじめとする海外の選手たちに、単純に綺麗というより、かっこよくておしゃれな動かし方を見たそうです。
攻めることも、勝つことも。
初めから競技で評価される技を選んでいたわけではありません。上手い選手たちがやっている流行りの技を覚えていたら、それがたまたま競技向けの加点系トリックだった。その積み重ねが、競技への挑戦につながりました。
「もちろん楽しむことも大事ですが、今は本当に上位を狙いたいです」
井上 海
そう話す海くんですが、世界大会のあとは、加点だけを意識しすぎず、新しい技をつくることも大切にしています。リスクを取りながらも、決めるところは決める。そのために、体幹とヨーヨーのコントロール、姿勢、一つひとつの技の完成度、そして構成をつくる力を課題に挙げています。
「見た人の記憶に残るフリースタイルにしたいです。これは昔から変わっていません」
井上 海
一番楽しいのは、できなかった技ができるようになった時。練習会で友達と同じ技を練習して、自分が先に成功した時や、模擬演技や大会でミスの少ないフリースタイルができた時も嬉しいそうです。
現在のメインモデルはLatence。ストレート形状が好みで、「サイズ感も本当にジャスト」。スリープの伸びの良さも気に入っています。競技でリジェクション系の技を使うことが増え、リムがフラットで引っかかりにくい形状が、今の海くんに合っているそうです。
自分の「好き」を持つプレイヤー
誰とでも話し、友達の成功を素直に喜ぶ明るい少年。それが奥山の見てきた海くんです。一方、久代選手が感じているのは、比較的クールで、自分の中に「かっこいい」の基準を持つ人柄。どちらも、同じ海くんの一面です。
スニーカーやファッション、髪型を変えることにも夢中で、アメリカのワークウェアやストリート系の服を好みます。音楽は洋楽のヒップホップもよく聴くそうです。久代選手は、服の選び方だけでなくサイズの選び方にも海くんの感性を感じています。音楽や服装、技の選び方まで、自分の好きなものがはっきりしていることも、mowlが惹かれた理由の一つでした。
mowlを選んだ理由を聞くと、答えは飾らないものでした。始めた頃から、先生や動画を通じてmowlのヨーヨーに触れる機会が多く、「最初から身近なブランドだった」。実際に使ってみても好みのヨーヨーがあったので、「わざわざ他のブランドに変える必要もないなと思っていました」。
加入については、「いつか入れたらいいなと思っていたので、もちろん嬉しかったです」。プロトタイプを貸してもらっていた頃から、どこかでmowlに加入できたらと考えていたそうです。これからは「mowlの競技的な部分をもっと強くしていきたい」。いつかは競技向けのヨーヨーの開発にも参加して、自分の好きな形状がほかの人にも合うのか試してみたい、と話してくれました。
大胆に、楽しく、海くんらしく
久代選手が海くんの一番の強みとして挙げたのは、技術以上に、その気持ちの持ち方でした。大会で思うような結果が出なくても、気持ちを切り替え、また純粋にヨーヨーを楽しんでいる。その姿に、本当にヨーヨーが好きなのだと感じるそうです。
お母さまも、難しい技に向かって、失敗しても諦めずに続ける粘り強さを感じています。もともと人との交流が得意だった海くんに、ヨーヨーを通して、年齢を問わず人と接する礼儀が自然と身に付いてきたと話してくださいました。大好きなmowlから声がかかったことを喜ぶとともに、本人にとって自信を持てるものがあることに、大きな意味を感じているといいます。
「海らしい大胆なプレイヤーになって欲しいです。他人におごらず、そして楽しくヨーヨーを続けてもらいたいです。」
お母さまより
新しいチームメイトとなる久代選手からも、海くんへ言葉が届いています。
「同じチームにいれることをプレイヤーとして嬉しく感じます。
これからもちょっと生意気なまま僕に絡んでね笑
プレイヤーとして純粋に尊敬をしています。」久代 健太より
次のステージへ
海くんは、2026年10月18日(日)に愛知県岩倉市で開催される「2026年全日本ジュニアヨーヨー選手権大会(JJ26)」に出場予定です。mowl Youth Ambassadorとして臨む、初めての大会です。
加入発表の直後ですが、「プレッシャーは特にありません」。そのうえで、「mowlに加入して最初の大会なので、ちゃんと結果を残したいです。もちろん大会自体も楽しみたいです」と話します。目標は、去年の点数を超えること。そして、減点なしで演技を最後までやり切ること。今年は普段とは違う雰囲気のフリースタイルで、音ハメや演出も意識しているそうです。
目標に向かって本気で挑み、そこで得た自信を次の挑戦につなげること。仲間と過ごす時間や、ステージに立つことそのものを楽しむこと。代表の奥山が若いプレイヤーに伝えている「ステージを楽しんで」という言葉には、その両方が込められています。mowlは、今回一度の結果だけでなく、海くんが自分らしくヨーヨーを続けていけるよう、その先の歩みも支えていきます。将来、本人が望むのであれば、Youth Ambassadorのその先でも一緒に活動していけたら嬉しく思います。
将来の目標は、全日本ヨーヨー選手権大会(JN)の準決勝を通過して、決勝でフリースタイルを見せること。海外の大会にも挑戦してみたいと話します。そして5年後には、「海といえばこの技」と言われるような、自分を象徴するオリジナルトリックを持つプレイヤーに。これからどんな演技を見せてくれるのか、私たちも楽しみにしています。
新たなmowl Youth Ambassador、井上 海。皆さまにも、その歩みを一緒に見守り、応援していただければ嬉しく思います。
「これからよろしくお願いします。応援よろしくお願いします。」
井上 海
Welcome to the mowl Youth Ambassador team, Kai.
