#mowlsコラム -新型Surveillance-
本日の#mowlsコラムは2nd Surveillance特集です!
本日は設計担当のコメントと併せて新型Surveillanceの歴史を紐解いていきます!
昨日公開の"#mowlsコラム -旧型サーベイランス-"をまだ読んでいない方はこちらよりご覧いただけます。
2018年末、旧型の1st Surveillance生産を終了。
Surveillanceアップデートモデルの開発に踏み切ることを決断しました。
-新型Surveillance設計の際のこだわりについて
設計担当『まず結論から答えます。こだわりは、
①新設計のボディでバイメタルらしさを強調させるようにしたこと
②旧Serveillanceのリムを継承することで旧型Surveillanceへのリスペクトを示したこと
の二点です。
新型Surveillaceは後の差別化についてでも述べますが、旧Surveillanceのボディ素材の6061材から7075材への変更があり、mowlプロデューサーの奥山さんとの打合せの際にボディ素材の変更をするならば、ボディは新設計、リムは旧Surveillanceから継承するのはどうかと提案させてもらいました。』
新型Surveillance 1st prototype
設計担当『もちろん素材の見直しをするということはバランスそのものを見直すという意味もありますので、ボディの変更に伴ってリム形状も見直すというのは一般的かもしれません。
しかし、すべてを変えてしまうというのは捉え方によっては過去の否定にもなり得るという見方からできればリム形状の見直しはしたくなかったということもありますし、やろうと思えば誰でもできることだなと感じたのでリム形状の変更は意図的に避けました。
一方ボディはというと、7075材の採用もありSurveillance形状を踏襲しながらボディの軽量化と性能の達成が必要になりました。』
新型Surveillance 2nd Prototype
-旧型Surveillanceとの差別化について
設計担当『こちらも結論から答えます。明確な差別化をした点は
①ボディ素材を6061から7075へ変更したこと
②重量バランスの見直し
③バランスの見直しに伴うフェイス側のリデザイン
この三点です。
新型Surveillanceはボディの素材を7075に変更したことで、全体的に薄く、強く仕上げることを念頭に基本のフォルムを踏襲しながらアップデートしていくことになりました。
6061材に比べ薄いところはより薄く仕上げることが出来るのが7075材の素晴らしい点ではありますが、軽量化という点では少々コツが要る素材なので、基本のフォルムを踏襲しながらというのは言葉で言うよりより難しい作業になります。
特にSurveillanceの場合、旧型コンセプトのままアップデートをして使用感より使用後の疲労感の増加や機動力の低下などが起きることも考えられたので、Surveillanceのパワフルな操作フィールを継承しながら軽量化する必要が出てきました。』
新型Surveillance 3rd Prototype
設計担当『軽量化に伴い、元々比較的中心よりのバランスの旧型に対してスタンダードなバランスになるよう調整もしました。
リムはこだわりでも述べた通り旧型から継承しているのですが、旧型のバランスよりスタンダードなバランスに調整にしたのは旧型リムが持つ力強さというのを新型ではっきりと強調させたかったからです。
全体的なバランスが決まってからフェイス側のデザインを見直しし、先に販売していたSurveillance Tiと旧Surveillanceの中間になるようなデザインに仕上げることにしました。』
Surveillance Ti
-新型Surveillanceプロトタイプ発売
2020年2月、ついにSurveillance "1.9 Prototype"が発売されました。
Surveillance "1.9 Prototype"は量産前のプロトタイプ版となっており、レーザー刻印が施されていない大変希少なSurveillanceとなっております。
#mowlsシリーズは、共通してスローやバインド時のグリップ感の強さを強調するように軸周りは設計されています。
これはシグネチャーである田中大輝選手のパワフルなスローやアクロバティックなトリックの時に確実に投げて戻すことができ、かつヨーヨーにロスなくパワーを伝えることができるように考えているからなのですが、それ以外にヨーヨーごとに個性を持たせたいということもあります。』
発売日:2020年2月9日
設計担当『mowlのヨーヨーは機種ごとシリーズごとで固有の軸周りの形状を持っているので、その違いを見て楽しんでもらうのもまたヨーヨーの楽しみ方の一つだと思います。
この話は別の機会等があればそこで話できればいいなと思いますが、まずはシグネチャーモデルを通じてプレイヤーの個性のようなものも感じ取ってもらえたら嬉しく思います。』
-新型Surveillance発売開始
2019年、プロトタイプ開発を何度も重ね、手に持った瞬間明らかに「サーベイランスが進化した」と感じる事が出来た新型Surveillanceが遂に製品化。
オリジナルカラーのVarsity Red/Dark Green /T green の3色に、手触りのいいMatt Black Rimを初採用。
Mattリムを採用することでプレイ中のスリープロスが軽減されたのに加え、アートワークもアップデートしたことで新型の個性を更に強調しました。
mowl Surveillance(新型)
Color: Varsity Red・T Green・Dark Green / Matt Black Rim
Logo: Regular
Designed by Daiki Tanaka
Diameter: 55.9 mm
Width: 42.3 mm
Weight: 65.1 Gram
リリースに併せて、田中大輝の新型Surveillanceを使用したプロモーションビデオが公開されました。こちらの動画も mowl official Youtubeチャンネルにてご覧いただけます。
新型Surveillance御三家カラーの発売後も Surveillance "1.9 Prototype"のカラー再販売をご希望の声が非常に多かった為、同カラーの製品版を2020年5月にリリース。
Surveillance( Dark Mocha / Matt Black Rim )/発売日2020年5月1日
アメリカのヨーヨーの日でもありmowl 創業日の6月6日には、新型Surveillance1stロット全色( Varsity Red・T Green・Dark Green )の限定版Right Eye Editionを発売。
発売日2020年:6月6日
そしてこの翌月、Surveillance "Inferno"が登場します。
逆三角錐の断層構造になっているInfernoの世界を、ヨーヨーの形状を用いて立体的に表現されるようアートワークが設計されており、360度どの角度から見てもSurveillanceの世界観を楽しめるデザインが完成しました。
詳しいアートワーク解説はInferno発売時のブログにて公開されています。
翌年2021年には、旧型Surveillanceで人気を博したカラー(Gold/ Gold Rim)(Dark Green / Gold Rim)を新作Surveillanceにて復刻。
発売日2021年2月20日
この頃からSurveillanceの人気は供給が追いつかないほど拡大し始め、供給バランスの打開策を模索した結果、2021年3月に新型Surveillance 御三家カラーの受注販売を行いました。
2020年に販売を行った1stロットの新型SurveillanceにはMatt Black Rimを採用しておりましたが、受注販売の際のモデルはリムに光沢があるPolished Black Rimを採用しました。
2021年の4月にSurveillanceの4thロット発売。
過去に無かったカラーの組み合わせが多数登場し、パートナーショップとのコラボモデルも発売され、Surveillance史に残る大々的なリリースとなりました。
4thロットにて( Marron / Matt Black Rim ) ( Mocha/Matt Black Rim ) ( Deep Purple / Matt Gold Rim) ( Navy / Matt Gold Rim )の新色が新しくSurveillanceに加わりました。
発売日:2021年4月4日
YoYoExpert Edition (Deep Purple/ Matt Gold Rim)
目のアートワークの周りのファイヤーパターンに隠し文字で"YOYOEXPERT"の文字を刻印したパートナーショップコラボの限定モデル。
REWIND Shibuya Edition ( Navy / Matt Gold Rim )
Surveillance Inferno Logoの新色( Marron / Matt Black Rim ) も登場。
Infernoの1stカラー Varsity Red と比較すると、落ち着いた赤味を帯びたカラーになってます。
Varsity Red (左) Maroon (右)
4thロットの販売に併せて新型Surveillanceのプローモーションビデオ第2弾をリリース。
第1弾のPVは自然を感じるロケーションでしたが、第2弾ではシティとストリートが融合した新しいロケーションでのSurveillanceをお楽しみいただけます。
こちらの動画もmowl official Youtubeチャンネルにてご覧いただけます。
2021年7月、mowl ambassadorの田中大輝と久代健太の誕生日に、それぞれのシグネチャーカラー、Daiki Fade/Kenta FadeのSurveillanceを販売。
Daiki Fade
Kenta Fade
発売日:2021年7月31日
2021年10月に6thロット発売
世界の都市にインスパイアされたカラーのSurveillanceが発売され、カラーバリエーションが更に拡大しました。
各カラーの解説はこちらのブログ記事にてご覧いただけます。
Blue Fade / Matt Black Rim
Logo: Regular
US Beer Fade(Light Green / Silver) / Matt Black Rim
Logo: Regular
(Yellow/ Matt Rainbow Rim)
Logo: Regular Logo
2022年元日の初売りにて6thロットにてリリースした3色のRight eye Logo(右目)を販売。
(Blue Fade / Matt Black Rim)
Logo: Right Eye
(US Beer Fade(Light Green / Silver) / Matt Black Rim)
Logo: Right Eye
(Yellow/ Matt Rainbow Rim)
Logo: Right Eye
発売日:2022年1月1日
そして新色に黄昏時の空にインスパイアされたTwilight Fadeを加え、2022年初のInfernoが誕生しました。
設計担当『 新型Surveillanceは私がmowlのヨーヨーを手掛ける中で、製品のモデルチェンジをするきっかけとなったヨーヨーです。
元々がどちらかというとラウンド系を好んで使ってきていたというところもあって、設計する上では仲良くなるには時間のかかった機種だと思います(笑)
しかしながら、Surveillanceを通じてストレート系のHプロファイルの理解も深まりましたし、これからも仲良くなっていける。そんなヨーヨーだと思います。』
-最後に
設計担当『mowlSシリーズの場合、基本的なボディのフォルムは共通化していて個性はフェイス側で出すようにしています。
シリーズを通じて得たノウハウがフェイスに見えているので、ぜひ見比べてみてください 。』
本日は長尺となりましたが、最後までお読み頂き有り難うございました!
明日は#mowlsコラム Surveil -サーベイル- をお届けします!
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